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正直な甥へのプレゼント
自分に見合った生活を送ったり、買い物をしたりするのは
当たり前のことですが、そんな生活を送っていても色々な
事情により、考えてもいなようなお金が必要になる場合が
ありますね。
ある日、自宅に一人の男性が訪れてきました。
その人は、一枚の書類を見せて、その名前の人間の行先を
知りませんか?
とたずねてきました。
見ると、そこに書いてる名前は、私の兄の子供で、甥っ子に当たる
人間の名前だったんです。
そして、書類には「金銭消費貸借契約書」と書いてあり、その金額は
30万円ということです。
事情聞くとどうやら消費者金融で数年前に借りていて、初めの数ヶ月
支払っているのですが、その後滞って、ついに居場所を変えたみたい
だということでした。
長い間、疎遠になっていたこの甥っ子がその時何処に住んでいるのか
まったく分からず、兄の居場所も分からないという状況だったんですね。
いわゆる、蒸発と言う奴です。
その時は、一応事情を聞き、引き取ってもらいました。
しかし、私の身内のことですから放っておくことはできません。
そこで、とにかく私の方で返済をすることにしました。
連絡して、自宅に来てもらい、改めて計算をしてもらったんですね。
それでも、利息をプラスすると元金より多くなってしまいましたが、総て
私が、完済しました。
さて、このお金どうしてやろうかとすこし考えましたが、どうしても
居場所が分からないのです。
ところが、それから数ヵ月後、そんな借金の事を私が片付けたということも
知らぬまま、我が家にみすぼらしい恰好で帰ってきたんです。
とにかく、何も言わずウチにしばらく住むようにさせて、色々事情を聞いた
ところ、何でも自動車を買うための頭金だったようですが、勤めていた会社が
倒産して動き取れなくなり、一年近く友人のうちで暮らしていたということです。
でも、このままではどうにもならないと言う事で、父親の居場所もわからないので
とにかく、私のうちで相談しようと来たらしいんですね。
そして、借金の事を自分の方から話してくれました。
そのまま連絡もしていないので迷惑を掛けているけどどうしたらいいでしょうと
謙虚に言いました。
その言葉を聞いて安心しました。
ですから、このお金はもう甥っ子にプレゼントしたものとして請求はしない
ことにしたんです。
その後、立ち直って、今は地元のガソリンスタンドで頑張って働き、今では
店長にまでなっているんですね。
月に一回は我が家にきて、ご飯を一緒に食べていきますが、借金は計画的に
考えて、借りたとしても、思いも寄らない事情が発生して動けなくなると
言うこともあるんですね。
勉強になります。
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